自分がASUに入学するに至るまで
大学の研究室が合わなかった
自分がASUに進学したのはあんまりポジティブな理由ではありません。大学3年生の時にコロナが流行り出し、大学4年が終わるまで大学はほとんどオンラインでした。なので自分は大学の研究室の人と誰とも会わずに卒業しました。研究室の教授もソフトウェアの研究室なのにJava以外は書けないし、Webは1ミリもわからないし、挙げ句の果てにはSlackは使いにくいからメールで連絡をしろという人でした。そんなところであと2年間過ごしても何のためにもならないと思い慶應以外で院に行こうと思ったのがきっかけです。
本当は留学したかった
大学4年になったときに別の大学院に進むことを考えるようになったのですが、最初はアメリカに留学に行きたいと思っていました。ですが、GPAが2.5しかなかったこと、準備期間が1年じゃ足りなさそうなこと、経済的に厳しいことを理由に諦めざるを得なかったです。(実際に行っていたら円安で学費と生活費がやばいことになってたと思います。)この時に検討したのはOregon StateのCSでした。Oregon StateはCSが割と強い学校で、GPAやTOEFLが足りなければPathwayプログラムから入れば入学させてくれるという制度があったからです。
カナダの専門学校でWebを学ぶという選択肢もありましたが、目的からずれていたので検討はしませんでした。
オンラインでCSが学べることを知った
何とかアメリカに行く方法はないか調べているうちにジョージアテックでオンラインでCSの修士が取れるということを知りました。そこでオンラインなら日本で生活しながらできるしチャンスがあるのではと思い調べ始めました。これらの記事がよくまとまっているのでそちらを参考にしてください。
簡単にまとめると自分は、ジョージアテック、イリノイ大、テキサス大、ASUの4つの大学を検討しました。
自分が入学する前はあまり情報がありませんでしたが、最近は日本語の記事も増えてきているのであえて参考記事は貼りませんが、「OMSCS オンライン」とかで検索してみてください。
なぜASUを選んだか
正直、オンラインで修士が取れる大学の中でASUが一番レベル的には低いです。アメリカに住んでいた身としてジョージアテックに行きたかったです。そんな中ASUを選んだのは2つ理由があります。Pathwayプログラムがあったこと、学費が約$15,000とジョージアテックの次に安かったことです。
ASUにはPathwayプログラムがあります。なのでGPA、英語力が低くても入学できるという利点があります。アメリカの大学院はGPAがどれだけ低くても3.0以上必要です。TOEFLもどれだけ低くても90以上入ります。ただ、ASUのPathwayでは入学前に3つの授業を先取りし、それらの平均のGPAが3.0以上の成績であればTOEFLのスコア、GPAに関わらず入学を許可する、さらにB以上の成績のものについては卒業単位に換算してもいいという制度があります。自分は英語は大丈夫でしたが、学部のGPAが低かったのでこれを活用するしかなかったです。(もちろんPathwayを利用せずに正規に入学する方法もあります。)
ASUはレベルは他の大学には劣りますが、入学のしやすさはかなり高いといえます。
(余談ですが、慶應理工のGPAはかなり厳しく付けられます。相対評価も入ってくるしかなり真面目に授業を受けてないと3.5いかない印象です。GPAの基準が全く違うのはアンフェアだなと思います。)
学費も当時のレート$1=105円くらいで計算すると慶應の院に行くよりも安かったです。この期間でだいぶ円安が進んだので結果的に同じくらいだったかもしれませんが笑。
入学準備
ASUのPathwayを利用する場合、必要だったのは慶應の卒業証明書と成績証明書だけでした。Resumeや推薦状は必要ありません。よくわからないことだらけだったのでとにかく学校にメールしまくったのを覚えています。そういう意味では英語ができないと難しいのかもしれません。
無事入学
書類を送ったり入学の手数料みたいなのを払ったりして無事にすんなりとnon-degree(pathway)の生徒として入学できました。とにかくメールして諸々があっているかどうか聞くことをお勧めします。それをしていたらいつの間にか入学できていたという感覚でした笑。
おすすめポイント
おすすめする人
ASUをはじめとしてオンラインの修士をおすすめする人は以下のような人です。
- 英語に抵抗がない人
- 時間がある人
- CSを学びたい人
授業をとっている間は毎週英語でCSのことを勉強します。なので嫌でも英語を読むことになるし、CSを強制的に勉強させられます。自分自身そのおかげでかなり英語力もついたし、CSの知識は入学前と比べてかなり豊富になりました。
お勧めしない人
お勧めしない人は先述したのと逆のような人です。
- 英語があまりできない人
- 時間がない人
- もともとあんまりCSの知識がない人
ASUが入学が簡単だと言っても修士レベルのCSを英語で2年以上学ぶわけです。軽い気持ちでできることではありません。
良かったこと
やって良かったこととしてはCSに関することを自信を持って発言することができます。ネットにはCSの学位を持っていないなんちゃってエンジニアもたくさんいます。なぜか発言力のある人もたくさんいます。そんな中で修士号という学位の後ろ盾があると発言に自信も持てるし情報の取捨選択も自信を持ってできます。
もう一つ良かったことを挙げるとすればアメリカの最先端の教育を受けることができます。慶應の大学院の授業も先取りしていましたが、明らかにレベルが違います。身になる知識をつけたければとてもお勧めです。
悪かったこと
もちろんいいことばかりではないです。とにかく大変なのと時々病みそうになります笑。全てオンラインで1人で何から何まで管理しなければいけないので精神的にきつい時もあります。めげずに最後までできたのは割と奇跡に近いと自分では思っています笑。
在学のメリット
学割
申請すれば学生証も郵送してくれるのであらゆる場面で学割が使えます。LeetCodeも対象期間に課金すれば学割が適応されます。大きい大学なのでほぼほぼ100%で50人集まります。
ただ、以下の場面では学割は使えないので気をつけてください。
- GitHub Copilot
- Apple
O'Reilly Media使い放題
O'Reillyの電子書籍がが読み放題です。英語ですが、ほぼ全ての本が読めるので少しでも学費を取り戻しましょう。