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はじめに

English InterviewCatとは何か

English InterviewCatは、英語面接に備えたいエンジニア向けの英語学習ロードマップです。
英語での面接を受けたことがなく、英語の読み書きはある程度できるけれど話せないという方を対象にしています。現時点で高校基礎レベルの英語力を持っていることを前提に、面接に向けた英語勉強方法について述べます。具体的には、言語としてある程度のレベルまで習得し、その後エンジニアの面接や実務向けに語彙などを調整していく方法についてご紹介します。
筆者はいわゆる純ジャパですが、海外経験が一切無い状態にて英語を独学し、英検一級やTOEFL109点を取得しました。また、エンジニア職の英語面接も7回以上経験し、アメリカやイギリスでソフトウェアエンジニアとして勤務していたこともあります。English InterviewCat内の具体的な勉強法やTipsはこれらの経験に基づいています。
本コンテンツが英語面接突破の一助になれば幸いです。
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↑TOEFLを受験した時のスコア。試験対策として半日勉強してから受験した。

なぜ日本のエンジニアが英語を学習すべきなのか

英語を使えるようになると、キャリアの可能性とできることの幅が一気に広がります。
日本社会においては英語を話せるというだけで希少人材になることができることに加え、外資系IT企業の日本オフィスで働くことや海外進出も視野に入ってきます。また、情報源が増えたりとキャリア以外にも日常的に役立ちます。これらを順に説明します。

キャリアの可能性が広がる

英語が「スキル」とみなされ、英語が話せるだけで周りとの差別化ができる環境は日本に特異なものです。英語圏の国では当然として、非英語圏の国々においても外国語としての英語話者が大量にいるからです。そのような環境では募集ポジションに見合うスキルを持った英語話者が多く、英語が話せることは労働市場において特にプラスにはなりません。ビジネスレベルの英語力はスキルでも何でもなく、前提であるということです。
しかし、日本においてはこの限りではありません。選考過程で英語面接を科し、対象を英語話者に絞るだけで、多くのエンジニアが選考対象外になるというような環境にあります。そのため、実質の選考倍率が下がり、英語を話せることが求職活動においてプラスに働きます。英語力に加えてエンジニアリングスキルを組み合わせると、日本の労働市場では希少人材となることができるのです。
また、このような英語面接を科す企業は、エンジニアの多くが興味を持っている企業群に入るのではないでしょうか。具体的には、Google, Apple, Meta, Amazonといった外資系IT企業は当然、IndeedやPayPay、SmartNews、Woven by Toyotaなどの企業です。希少性は価値に繋がりますが、これらの企業はその事業インパクトはもちろん、高給であることで有名です。
また、これらの企業群、特に外資系の企業に入社すれば海外勤務の道も見えてきます。少なからぬソフトウェアエンジニアがアメリカ勤務(特にシリコンバレー)に興味を持っているのではないかと考えますが、アメリカは労働ビザの条件がかなり厳しく、就労できるケースは
  • アメリカの大学で学位を取り、卒業後3年間与えられるOPTの期間に労働ビザを抽選で当てる
  • 配偶者がアメリカ国籍を持っている
など時間も運も必要となるのですが、アメリカにオフィスを持つ企業の他国オフィスで1年以上働くとL1ビザという企業内異動ビザを取得することができます。運などが絡むために確実ではないですが、アメリカへの異動を選択肢として持つことができるのは魅力的なのではないでしょうか。当然、イギリスやオーストラリアなどアメリカ以外への国に異動できる可能性もあります。

年収上限の壁を突破できる

英語力を身につける事で目指せる年収レンジが高くなります。日系企業で年収1500万円をもらうと考えた場合、相当役職が上でなければ到達しません。例えばとある有名スタートアップ企業のVPoEは年収1500万円までで候補者を探しています。これだけ上位職のポジションについてようやく到達できるのが年収1500万円ですが、これ以上の年収アップを日本企業で望む事は大変難しいです。
しかしGoogleやAmazonでしたらこの年収1500万円とは多くの平社員(Mid-level)がもらっている給与です。しかも更にSeniorへの昇進まで見ると年収2000万円や3000万円と目指せる世界となっています。
また、再現性のある就職方法ではありませんが、海外リモート企業や海外就職に関しても道が近くなります。今の円安(1ドル155円)を考えると彼らにとって年収1500万円とはたかが10万ドル以下です。優秀なエンジニアを採用できるのであれば十分に支払ってくれます。interviewCatの運営者であるサカモトさんに話を聞いたところ過去に12万ドル+SOのオファーを海外企業から得たという話も聞きました。
いくら日本企業で年収を上げていっても目指せる上限は低いものですが、英語を扱えるだけでその壁をいとも簡単に突破できる事を考えれば、安い投資であると考えます。

インプットできる情報が増加する

英語を使えるメリットは、市場での価値が上がったりキャリアの選択肢が広がったりすることに留まりません。
まず、インプットできる情報の量と質が向上します。インターネット情報の英語のコンテンツ量は日本語のコンテンツ量の10倍以上です。日本語で検索してもあまり有用な情報が見つからないトピックについて、英語で検索するといくつもヒットするという経験は筆者も多く経験しているところです。実務に関することはもちろんのこと、ニュースやカルチャーなど英語の情報源から新たな気付きや有用な情報を得られる機会は多くあります。
また、英語圏の本や映画などのコンテンツを翻訳を通さずに楽しめるということも人生を彩る要素になります。
 
以上、日本の労働市場において英語力がスキルだと見なされることは幸運であると同時に、英語を身につけると世界基準で仕事ができ、海外勤務も視野に入ってくるなど英語学習のリターンが大きいことを説明しました。
 
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