行動面接では、一般的にSTARメソッドを用いて話すことになります。
STARメソッドについて
エンジニアの採用面接では、応募者の職務経験や問題解決能力を深掘りするために、しばしば「STARメソッド」が活用されます。STARは「Situation(状況)」「Task(課題)」「Action(行動)」「Result(結果)」の頭文字を取った略称であり、面接官はこれらの要素を軸に質問を行い、候補者の実践的スキルや思考プロセスを評価します。また、あるエピソードを面接官に説明する際に有効なフォーマットであり、この順に説明することでわかりやすく伝えることができます。
以下では、各フェーズのポイントを簡潔に説明します。
- Situation(状況)
まず最初に、取り組んだプロジェクトや問題が発生した背景について説明します。どのようなシステムやサービス、開発チームの規模、または事業上の要件があり、どのような制約が存在したかなど、全体像を明確に示すことが重要です。
- Task(課題)
続いて、上記の状況下で自分が取り組むべきだったタスクや責任範囲、直面した問題の本質を述べます。難易度やパフォーマンス要件など、どんなところが難しかったのかを明確にしておくと効果的です。
- Action(行動)
実際にどのようなアプローチを用い、どのような技術やツールを駆使したかを説明します。具体的なステップを論理的に整理して伝えることが求められます。また、チームメンバーと連携した方法や、ソフトウェアエンジニアとしての判断基準などを含めて話します。
- Result(結果)
最後に、行動によって得られた成果や学びを総括します。成果には、プロダクトの完成度やバグ修正率、パフォーマンス向上などの定量的な結果だけでなく、新たに得た知識やスキル、チームワーク改善などの定性的効果も含まれます。成功事例のみならず、失敗から得た学びをどう次に活かせるのかを示すことも有効です。
以上に示したSTARのそれぞれについて、よく使う英語表現をいくつかストックしておくことでどのエピソードについてでもしっかりと落ち着いて説明できるようになります。
以下では、STARのそれぞれについて、説明に用いることができる英語表現を紹介します。
1. Situation(状況を説明する表現)
自分が直面した状況を具体的に伝えるための表現:
- At my previous company, I was responsible for...
- 意味:前職での自分の主な担当業務を伝える表現。
- 状況:面接官に過去の仕事の概要や職務内容を説明したいときに使う。
- 例文:
- 🇺🇸 "At my previous company, I was responsible for backend development."
- 🇯🇵「前職ではバックエンド開発を担当していました。」
- I was involved in a project where...
- 意味:自分が関わった具体的なプロジェクトについて話すときの導入表現。
- 状況:過去の経験を具体的なプロジェクト例で示したいときに使う。
- 例文:
- 🇺🇸 "I was involved in a project where we developed a scalable payment system."
- 🇯🇵「私が関わったプロジェクトではスケーラブルな決済システムを開発しました。」